統合失調症と向き合う

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原 欣洋さん
原 欣洋さん
(はら のぶひろ)
1981年生まれの35歳(収録時)。21歳(大学3年生)の時に発症し、入院となる。大学を卒業後はいろいろな職種に就き、その後、精神保健福祉士の資格を取得して、事業所で働いた経験をもつ。妻と3人の子どもあり。インタビュー時は求職中だったが、2017年1月よりB型事業所の職業指導員として働き始めた。
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11いちばん辛かったこと
Q.いままででいちばん辛かったのはどのような時でしたか

「……そうですね、2回目・3回目の入院の時に、(妻の)お腹の中に2人目の子どもがいて、長男、その当時イヤイヤ期で、かわいいとは思えなくて。その時、妻が働いていたので、土日は私が家で面倒を見ていて。それで、一緒にいるのが、それこそキーキー言う大きな声がきついと思った時に、きつかったですね。息子(を)かわいいと思えなくなっていた瞬間は、いちばんきつかったと思います。

入院する前ですね。たぶん働かなくなって家にいる期間が長くなってガタっときたと思います。

退院して、それこそ前職の上司が、『取りあえず外に出たほうがいいけん、ボランティアにおいで』と言って、前の職場にボランティアに呼んでくれて、そこで、同じ法人内でピアスタッフとして雇ってもらって……。何か役割とか、外に何かやることとか役割があったほうが私はいいかなと思います。そういうことが私の、1つの元気になったかなぁと思います。その分、何かやることがあれば、家に帰ったら、我が子をかわいがられるという時が、私には必要なのではないかなと思っています。」

Q.あなたの人生を潤してくれるものは?

「趣味ですね半分。すごくRADWIMPS(ラッドウィンプス)の曲がずっと好きですね。今、『君の名は。』(映画)の主題歌を歌っている人達ですが、あそこまで売れるのもどうかと思いますけど、新しいアルバムを買いました。

あとはその関係で、音楽とか……、割と本を読むことは好きなのです。で、本を読むのは特に、1回目の入院の時にうちの父が持ってきた本で『聖(さとし)の青春』という本があるのですけど、それを入院中に読んだ時にもうボロボロ泣いて。で、久しぶりに映画化になるので読み返してみたら、またやはり泣きました。それはリカバリーストーリーとしてもよくできていると思います、たぶん。あとはやはり子ども達とか家族とか、友達、仲間の話すことは、すごく重要だと思っています。」

Q.今後の展望などがあれば教えてください

「そうですね、A型(事業所)と生活訓練をつくりたいとは思っています。私、結構パソコンでサーバーを借りて、ドメイン買って、ちょっとしたアフィリエイト(提携)みたいなこともやっているので、そこは、障害を持たれた方もきちんとやれば稼げるかなぁと思っているので、そこに自分のお金とノウハウを明らかにし。ちゃんとしたあとは、そこでA型で独立して。あとは福祉でもきちんと訪問したほうがいいと思うので、訪問型の生活訓練をしたいかなとは思っています。」

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