統合失調症と向き合う

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森 実恵さん
森 実恵さん
(もり みえ)
33歳の時(結婚し、子どもが2人)に幻覚などの症状が出たことで心療内科を受診し、その後、病院を変え精神科に通院。34歳の時に1回入院経験がある。病気がきっかけで本を出版することになり、現在数冊の著書がある。作家活動の他、講演を依頼されたり、週に1回、職業リハビリテーションセンターで講義をしている。病気が原因で離婚し、現在は母親、娘、妹と同居。
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8仕事:講演活動について
Q.講演もされていますが、どのような質問を受けることが多いですか

「対象者によって質問の種類はかなり変わるのですが、やはり家族会の方を対象に話しますと、『どうやったら回復するのか、回復の手立てみたいなことを教えて欲しい』というご質問が一番多いですねえ。

精神保健福祉関係の方を対象に話をする場合は、やはり、精神の病をお持ちの方に接する時にどのようなことに気をつけたらいいかとか、そういうご質問が多いように思います。

一般市民の方を対象に話す時は、統合失調症の症状そのものが理解できていない、よく分からないので、症状を分かりやすく説明して欲しいというようなご質問が多いように思います。」

Q.学校で講演することはありますか

「あります。中学校とか高校とか、専門学校や大学にも講義に行っています。学生さん対象です。

中学生、高校生は、まだ他人事というような感じに思っているような生徒さんが多いみたいです。実は、思春期というのは精神病の好発年齢ではあるのですけれども、その講義を聴きにこられている生徒さんは、一応、不登校にはなっておられない方ばかりなので元気があり余っていて、私が一生懸命話をしていてもべちゃべちゃとお喋りをしたり、面白いところだけを聴いて笑って、退屈なところは寝ているみたいな感じで、あまり自分のこととしては捉えておられないのではないかなぁと思います。

教員対象の講義もしています。学校の先生自体が、やはり心の病になられてしまう場合もありますので、教職員対象の講演もけっこう依頼はきています。

先生からの質問は、『実は、同僚が心の病気になって長期に休んでいるがどうしたらいいでしょうか』とか、自分のメンタルヘルスですね、『セルフコントロールしていくのにどうしたらいいか』とか。あるいは、自分の受けもっているクラスに不登校になっている生徒がいて、どのような対応をしていけばいいかとか、そういう相談をお受けすることもあります。

命の電話相談のような、匿名で相談できるような機関がもっともっと増えて、あるいは、思春期の子ども達対象の電話相談などがもっとみなさんに認知されるというか、電話番号が各学校のいろんな場所に貼ってあるとか。そういうことをしていけば、より早い段階で、医療につながる人は増えるのではないかなと思います。」

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