統合失調症と向き合う

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Y.F.さん
Y.F.さん
1945年(昭和20年)生まれ、69歳(収録時)。2週間に1度通院している。両親亡きあとは一人暮らしをしており、現在は、病院の売店の仕事やピアサポート活動、当事者の会を運営するなど、充実した毎日を送っている。短期間であるが禅宗のお寺で修行した経験があり、現在のこころの支えとなっている。
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7病名について
Q.病名を知ったのはいつ頃ですか

「病名を知ったのは、3回目の入院ぐらいかな。その時は、非定型精神病と言われました。それから自殺未遂して、幻聴が聞こえると言うたら、統合失調症になりましたね。幻聴が聞こえるというのは、その時はなかったんですけど、寺におった時に『おーい、おーい』と言われたんが空耳か…、それが幻聴と言われる元ですね。

いやあ、最初がものすごくショックやったからね。最初の入院の時はノーベル賞をもらえるもんがどてっと精神病院やからね。もう絶望ですね。絶望。絶望からここまで(よく)復帰したというけど、まあ、自分でも褒めてやらなきゃあかんいうかね。

その47年ぐらい前かな、考えてたもんもやっぱり誇大妄想やったのは、あれはあかんですね。誇大妄想になって、そっからね、我々の仲間の“べてるの家”が言うように降りてこなきゃあかん。誇大妄想から降りこなきゃあかん。降りてきて、ただの人になったらベスト。それが分からんかった。今頃になってようやく分かってきた。誇大妄想になってもね、ただの人に戻るようにせなあかん。それがいいです。それはべてるの家がただの人に戻れ言うて、降りる生き方と言うてます。登る生き方と違います。

それは、座禅に教えがあります。座禅の無門関(むもんかん)という本に書いてあります。『妙吾は心路を窮めて絶せんことを要す』。それでただの無になれるというのか、何もなくなるというのか…。それがいいです。ただの人になったらええ。

僕は、40年かかったというのか(笑)。もっと早く分かるみたいですよ。3年ぐらい経ったら分かるらしいですよ。僕はあかんかったけどね。」

べてるの家:1984年に設立された北海道浦河町にある精神障害等をかかえた当事者の地域活動拠点。100名以上の当事者が地域で暮らしている。http://bethel-net.jp/

Q.本を読むのはお好きですか

「いやあ、やっぱりね12歳の時に大阪に来て、ほんで……カルチャーショック(を)受けて初めて悩んで。そこから、高校も一ぺん中退して2回目の高校に行ったんが、その中退した時に読んだ本が『葉隠れ』、(そう)いう本に会うたり。それでカルチャーショック(を)受けて。死にたい(と)思い出したのも大阪に来てからです。そこからいろいろと考えるようになりました。それで本(を)読んだり…。本(を)読むのは、まあまあ小学校の頃から好きでした。」

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