統合失調症と向き合う

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A.T.さん
吉田誠司さん
(よしだ せいじ)
1979年(昭和54年)生まれの34歳(収録当時)。高校生の頃から周囲への違和感があり、大学生の時に症状が出たため精神科医のいる大学の保健管理センターに相談すると共に通院。大学院に進み、卒業。現在は非常勤で精神障害を持つ方の相談員として働いている。月に17日、1日約8時間勤務。社会福祉士・精神保健福祉士の資格を持ち、その他に身体障害者の車椅子バスケットボールの審判員の資格も持ち、年に10回ほど大会で審判員を務めているほか、自身も練習に参加している。大学生時から親元を離れて一人暮らし。
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2精神科受診の経緯
Q.受診前に出た症状を教えてください

「いつぐらいから(症状が)出たのかはちょっと憶えていないのですが、だいたい高校生の時ぐらいから、周囲についていけなくなったりとか…、そういう違和感はあったのですけど。ただ、その時は、精神疾患の知識とかまったくないので、何も分からずに高校は卒業しましたね。

それから大学に入って、佐賀に来たのです。大学に入っても、なかなか周囲と打ち解けなくて、結局、大学で友達を作るということも難しかったですし。ということで、だんだん孤独の中に入っていってですね、それでちょっと気分が落ち込んだり、ちょっとイライラしたりとかしていて…。このままでは、何かおかしいなあということで、精神科の元に行ったのですけども。大学2年生の時ですね。」

Q.精神科受診は誰かから勧められたのですか

「いえ、これはもう自分で行きました。大学だから、精神科医がいる所があるので、そこにまずは相談に行ったのです。大学にある保健管理センターという所ですね。」

Q.医師からどのように説明されましたか

「その時も詳しい説明は聞かなかったですね。で、少量のお薬を渡してもらってですね、『これで効くかどうか、飲んでみてください』というふうに言われて、で、ちょっと飲んだのですけども。ただその時飲んだお薬は、ほとんど効果がなかったように思いますけども。

そういう(薬の)説明はなかったですね。薬は変えたりしましたけどね。まあ、大学卒業するまで3年間あって、その後大学院に2年間行ったので、その5年間ですね。薬は、他の病院に行ってもらっていたのです。保健管理センターはお薬を出す所ではないので、『お薬は病院でもらってくれ』と言われて…。

その(保健管理)センターの先生が行っていた病院に一緒に行ったので、主治医は変わっていないですね。」

Q.どのような治療を受けましたか

「病院で治療を受けたのは投薬だけですね。あと、週に1回、その保健管理センターで面接をするという形でした。

お薬を出す時は、病院に行っていました。(通院は)月に1回ぐらいでしたね。私が大学院に入った時ですので、2年生の時に初めて行ったから、3年後に(主治医は)変わりました。転勤で。それで新しい主治医になって、それから薬も変えて、それで少し効くようになった時もありましたけども。」

Q.病名はいつ知ったのでしょうか

「最初は言われなかったのですが、途中で、カルテに書いてあるのを見せてもらってですね、そこに、当時の“精神分裂病”というのが書かれてあったですね。いつですかね、ちょっと憶えていないのですけども、大学生の時ですね。

当時、私もいろいろ本を読んだりもしていたので、その時に病名のことは知っていたので、『そういう病名、病気になったのかな』という思いもありましたけども。まあ、やはりショックは受けましたね。で、まあ、そのことの重大さはよく分かっていないところも(あ)って(と)思ったのですけども。」

*大学時に社会福祉士の資格を取得するために勉強
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