統合失調症と向き合う

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I.K.さん
I.K.さん
1975年生まれの42歳(収録時)。20歳頃から兆候があり、26歳時に初受診。29歳の時に幻聴などの症状が出て入院。入院の体験は2回。現在はデイケアに通いながら自立を目指し、楽しみとして書道教室にも通っている。通院は、2週間に1回。母親と二人暮らし。
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11病気の認識
Q.ご自身の病気を認識できるようになったのはいつ頃ですか

「薬をきちんと飲んでいてからなので、ここ3、4年の話ですかね。

(認識すると)その分辛いのですけれども、やはり、健常者、家族もみんな健常者で、そういうところに入って、自分だけ、何か違う人みたいな違和感があるので。幻聴幻視、取り憑かれるみたいな幻覚は、辛い。分かってしまうと辛いのですね。病識がない時というのは、辛いことも分からないのですけれども、病識があるからこそ辛いというところはあると思います。他の人と比べてしまって、自分は違うのだと。何かちょっと偏見も手伝って、ちょっと劣っているのではないかとか、そういうこともあります。」

Q.認識できたことで変化はありましたか

「それまでは、例えば付き合う彼氏とかも、病識があまりないので健常者を選んでいたのですけれども、病気に対する意識が変わってからは、病気の友達を大事にしたり、同性の友達を大事にしたり。付き合う彼氏も、同じ病気、障害者の人がいいというふうに思って、障害者の婚活のパーティーに行くようになったり。仕事も、全部落ちてしまいましたが、自分が病気だということを面接で言って、それで受けたり。すごく病気をオープンにするようになりました。

オープンにしたほうがいいと思います。姪とかはまだ小さいので、『お姉ちゃん心の病気なんだよ』と言っても、分かっていないところがあると思うのですが。オープンにしたほうが、やはり自分を理解してくれる人が増えるというか、『幻聴ってなかなか消えないよね』と。昨日、一昨日かな、電話でお茶する友達とお話ししたりしていて、同じく、苦しみを分かり合えるみたいなところで、病気にはいい方向に向かっていると思います。」

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