統合失調症と向き合う

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S.C.さん
S.C.さん
1957年(昭和32年)生まれの57歳(収録時)。小学校の教員として勤務していた25歳時に体調を崩し精神科を受診する。抗うつ剤を飲むが、34歳の時に幻聴が出たことで入院。2回入院体験をする。教員を退職し、14年間、引きこもり生活を送った。福祉事業所との出会いで症状が安定し、現在は福祉事業所の運営するカフェ(就労継続支援B型事業所)で週5日働いている。障害年金、障害者手帳を取得。一人暮らし。福島県浜通り地方に住んでいたが、2011年3月11日に起こった福島第一原発事故により、現在は別の場所に避難中。
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5退院とその後の生活について
Q.退院後はどうされましたか

「ほぼ退院した時点で、離婚しました。主人のほうからですね、『お前の面倒は見らんにー』とか言われて、『あ、すいません』とか言って。『うん、そうだよなぁ』とか思ってしまって……。

そのあとは、実家に戻りまして、引きこもり生活ですね。14年間、引きこもっていました。

(仕事は)ちょっとは休職期間はあったのですが、もう(仕事に)行けるどころの話ではなかったものですから辞めました。」

Q.引きこもっている時に飲んでいた薬を憶えていますか

「薬は、抗精神病薬が2錠(スルピリド錠、クロフェクトン錠)と、抗不安薬が1錠(エチゾラム錠)と、それから下剤です。(今も)同じです。ジェネリック薬品には変えましたが、成分は同じです。

従来の薬を使っています。そちら(新薬)にも変えてみようかなと思ったこともあるのですが、やめました。というのは、まあまあ今の薬は私に合っているのではないかなと思ったものですから、そのままにしてあります。」

ドグマチール(スルピリド):定型抗精神病薬
クロフェクトン(クロカプラミン塩酸塩水和物):定型抗精神病薬
デパス(エチゾラム):抗不安薬

Q.薬の副作用はありますか

「やっぱり1日中、頭にサランラップが巻かれているような、こもったような状態にはなっています。そうですね、(ラップを)プチプチと切れたらいいなとは思うのですけど。ただ、コーヒータイムに通ったり仲間と話をしていると、そのサランラップ状態は少しは和らぎます。何か気が紛れるというか、そういう感じです。

眠気は、以前はありましたけど、今はあまり感じていません。」

Q.幻聴はなくなりましたか

「普通の生活は送れていますが、やっぱり、幻聴さんは相変わらずありますね。今は、『疲れたぁ』とか、『何してるんだぁ』とか、『ここを片付けたらいいべー』とか(笑い)…、いろいろ言われることはありますね。」

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