統合失調症と向き合う

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A.T.さん
金山達也さん
(かなやま たつや)
1978年(昭和53年)生まれ、35歳(収録時)。29歳の時に症状が出現し、精神科病院を受診する。処方された薬を飲まなかったことから症状が悪化し、入院(1回)。その後、症状も落ち着き、デイケアに通いながら就労活動を行う。2年半前(2011年5月頃)に運送会社に就職し、配送車のドライバー補助として現在も勤務中。働くことが支えになっているという。服が好きで収録時はすっきりとしたファッションに身を包んでいた。
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2精神科受診の経緯
Q.精神科を受診しようと思った時に出た症状を教えてください

「まず、夜眠れなくなって、薬局で売っている市販の眠剤とかを飲んで、やっと寝られている状態がありました。で、家族に対する言動もちょっとおかしくて。自分では、『ちょっと寝られへんな、興奮して寝られへんな』程度やったのですけど、周りが『ちょっとおかしいなあ』となりまして。特に母親が心配しました。

それから、仕事に就いたり辞めたりを繰り返して、で、家に引きこもりがちになったので、ちょっと、様子を見かねた母親が、直接、『病院のほうに診察に行きなさい、行こう』と言って僕を引っ張り出して、そのままタクシーで病院へ行ったという感じですね。初診はそんな感じです。

それは、29歳の時です。そうですね。(それまでは)特に変わった言動とか、同居している家族が『おかしいなあ』と言ったことはなかったです。」

Q.最初、精神科を受診することに躊躇はありませんでしたか

「そうですね、初めは嫌でしたね。でも、母親に無理やりというか、ま、半分、『もう家の前にタクシーを呼んでいるから、乗りなさい』と言われて、乗って来たらここ(病院)やったので、あんまり、そういう(ことを)考える間がなく診察を受けたという感じです。」

Q.症状が出た時はどのような仕事をしていたのでしょうか

「言動がおかしくなったとか、眠れなくなった時は仕事に就いていなくて。実は、PSW(精神保健福祉士)の専門学校に、大学を卒業してから1年間夜間で行けて。昼間、パソコンショップで働きながら、夜、専門学校に通って。で、ちょうどPSWの専門学校に通っている最中に、ちょっと夜眠れなくなったりとかして。

卒業はできたのですけど、資格も受からなくて。それで、家に引きこもって、『あ、どうしようかなあ』となっている時に、最初に家族に暴力を振るったというか…。」

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