統合失調症と向き合う

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薄羽正明さん
薄羽正明さん
(うすば まさあき)
1967年(昭和42年)の43歳(収録時)。両親と同居。大学卒業後、就職したが、23歳の時に発病。症状により退職、再就職を繰り返す。現在は、就労支援サービスを受けながら、就職活動を続けている。
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8中国への留学について
Q.中国ではどのような生活を送りましたか

「これは実話なのですけども、その(留学先の)学校は、有名な黄河の流れ、黄色い河ですね、が見える所まで自転車で行ける学校だったので、ある日自転車で黄河の流れを見に行って、その黄河の大きな橋の上から、写真を何枚も撮ったのです。それを公安職員にとがめられて尋問されました。自分としては、悪気があってやったことではなかったのですけど、強く叱られました。それが苦になって、自分はなんか重大な政治犯罪をしてしまったというような気になって、それがどんどん高じて、妄想が出るようになってきたのです。

中国は共産圏なので、外国人留学生は常に注目される存在ですので、視線を感じます。ですから、それを、自分は密偵につけられているとか公安につけられているなどと感じて、自分は重大な政治犯罪(者)と間違えられたのだというふうな気持ちになって、それが高じてだんだんおかしくなっていきました。

で、追い詰められまして、日本から小包に入れて抗精神薬を送ってもらったのですけども、それを約1か月分飲んで自殺を図ったんですね。だけども死に切れなくて、最終的には日本から母親に(が来て)引き取られました。」

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