統合失調症と向き合う

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辰村泰治さん
三浦紀代子さん
(みうら きよこ)
昭和29年(1954年)生まれ、57歳。辛い結婚生活などを経験し、23歳の時に症状が出て精神科を受診。38歳から7年間入院し、現在は、アパートで一人暮らしをしている。週5日作業所のリサイクルショップに勤務。同居はしていないが、息子1人と娘1人がいる。
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6症状安定のターニング・ポイント
Q.症状が安定してきたと思ったのはいつ頃ですか

「安定してきたという感じは、あまりめそめそしなくなってきたということと、考えてもこれはしょうがないから時間が解決するほかないなというように考えるようになって、で、友達とか職場の人達から『三浦さん明るくなったね』と言われるようになったのがきっかけかな。

あのう、講演に出かけるようになってからかな? やどかりに入ったのは2000年だったから、2001年の6月か7月頃だったと思いますけども、スタッフと一緒に東松山(埼玉県)で講演する羽目になって、2人で原稿を取り替えっこして、交換で読んでダメ出しをスタッフと出し合いっこして、『こうでもないああでもない』と言って修正したりして、それが楽しくて…。それで、発表したら、やどかり情報館の人達に発表したのを聞かれて、『こっちに来ても発表しないか』と言われて、発表するようになってから元気が出てきたと思っています。

看護婦さんの卵とか、あとソーシャルワーカーの卵とか、保健所の卵とか、ハローワークの卵の人達とかの前で話すようになってから…。」

Q.講演をすることで変わったことはありますか

「自分で整理するようになりました。病気についてとか自分の人生についてとかを整理するようになった。

考えるようになりました。みんなが幻聴聞こえるって、私幻聴ないけども、とか、幻覚が見えるって、え、私幻覚見えないんだけども、とか。じゃ、一体私はなんだろう、とかね。でも統合失調症だっていうから、統合失調症というのは幅が広いんだなあっていうことが分かってきた。」

Q.受けている社会福祉サービスを教えてください

「生活保護と、やどかりのショートステイ…。もし息子がまた前みたいに手を出したり、あと自分が病気して、入院じゃないまでも少し弱った時に借りられるようにショートステイを利用したり、生活活動センター(生活支援センター)のちょっとした休み場所に行ったり、水曜日のランチに行ったりして使っています。楽しいです。

(ほしいサービスは)まだ利用したことはないんですけども、部屋の片づけがへたくそだから、それを何とかするあれ(掃除屋さん)を、まだ頼んでないんですけども、いつ頼めばいいかなあと思っている時があります。去年1回だけ、やどかりの自分の担当のスタッフに頼んで、断捨離を手伝ってもらいました。いらないものを捨てるやつ…。」

断捨離(ダンシャリ)=新片付け術として話題になった言葉。
 断:不要なものは貰わない。心から欲しいものしか買わない。
 捨:モノを捨てる、あげる、ガラクタを徹底的に処分。
 離:モノへの執着、通じて自分の心の執着から解き放つ。

Q.周りの人との関係で気をつけていることは?

「あんまり深く首を突っ込まないこと。でも、困ったら助けてあげる。友達で、あんまり距離を置きすぎると入院する人が出てくるから、それをどうしようかなというのがあるから、少なくとも1日1回は電話をかけるとか、1週間にいっぺんは電話するとか、そんな気配りはしています。」

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