統合失調症と向き合う

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藤崎伸一さん
藤さき伸一さん
(ふじさき しんいち)
昭和23(1948年)年生まれ、現在62歳。一人暮らし。入院は8回。長年にわたり辛い体験をし、「自分が最期を迎える場所は老人病棟かも」と思っていたそうだが、社会資源を利用することで今は仲間もでき、日本各地を旅行するほど、毎日を楽しく送っているという。
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223歳:精神科病院に入院

「初めて精神科の病院に入院したのは23歳の時です。

自分では、病識はまったくありませんでした。当時、病院(会社)で働いていたんですけど、夜中の2時ごろ、パジャマ姿のまま、米を持って歩いて、他人の家の前に立っていたところを警察に保護されて、交番に連れて行かれ、いろいろ聞かれました。

生米が風呂敷に包んであって。田舎から上京して、上京というか会社に行く時に、米を(田舎から)持って来ていたんです。それを持っていたんだと思うんですけど。

症状というか、会社に入って2か月ぐらいだったんですけど、仕事は普通にしていたように思うんですけど、夜になると寝られなかったのかも分かりません。何日か寝ていなかったかも分からない。

あまり無理しているような感じはしないんですけど、2か月ぐらいで、自分では悪いという気持ちは全然なかったんですけれど、交番に連れて行かれて、警察の方に『病院に行くね』と言われたから、『はい』って言ったんですけど、まさか精神科の病院に連れて行かれるとは思っていませんでした。

で、自分はもう早く休みたいと思って、病識はなかったんですけど、2、3日病院で休んだら、またすぐに(家に)帰れると思っていました。ところが、気がついたら病院に連れて行かれて、いろいろ聞かれ、注射をすぐ打たれて、気がついたら保護室に入っていました。

どのくらい寝ていたかは分かりません。行ってすぐ注射を打たれたから。気がついたら保護室でした。(保護室には)2〜3日いたと思います。」

病識:自分の体験していることが病気の症状であるという自覚
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