「精神科病院ですね。私のほうから一方的に、会社でこういうことがあったというふうに話しただけで、初診の医師から統合失調症という告知を受けましたね。受診してすぐに、問診票にしっかり(書いて)私の話を聞いただけで統合失調症と診断されました。
実を言いますと、入院したことは今までまったくないのです。一切ない。外来の通院で薬物療法から最初始まったのですね。」
「まず『統合失調症ってどういう病気なの?』ということが、やはり自分の中ではありましたね。それ以前から、うつ病とか神経症とか、今でいうパニック障害とかそういう気分障害的な部分はそれなりに勉強して、把握してはいたのですけど、じゃあ『統合失調症ってなんなんだ』というのが正直ありましたね。
まあ、自分でもネットの情報で専門書とかを介して調べたりしたのですね。ただ、それも今後ずっと続けていく中でコンボ(NPO法人 地域精神保健福祉機構)さんとの縁ができて。そこでの情報も入ってくるようになります。だから、自分の中では少なくとも他の部分でも言えるのですけど、(H)病院さんから(K)クリニックさんに転院するという出来事がなければ、そういう情報ツールが、もし手段が増える、増やすということにはならなかったですね。それとか外に(出る)機会を増やそうということもまったくなかったですね。」
「20代の頃というのは結構ありましたね。誰々にこういうことを言われているというふうに受け止めるのが医者からすれば幻聴だというふうに言われている部分が。今はないですけどね。」
「実を言いますと大きな病院に行っている間もその病院に内緒でセカンドオピニオン的に小さいクリニックを2箇所ぐらい行っていまして……。
今のクリニックは、病院を移すのなら都内でいちばんアクセスがいいポイントでその病院(Kクリニック)があったのですね。その病院(Kクリニック)は、たまたまちょっと副作用にあったのが、大きな病院が日曜日だったのですけど、その病院(Kクリニック)が休日もやっていまして、それでその病院(Kクリニック)にすぐ相談したところ、薬の履歴があれば診察は、紹介状なくても大丈夫ですということで取りあえず診てもらえることになって、それで主治医のほうが受け入れ可能ですというふうに言われて。そこから今の病院(Kクリニック)との関係が始まったわけなのですね。
クリニックですね、まだ、病院ではなくて。家の近くの近所になるのですけど、今は。」
「まず主治医のやり方というのが、なぜこういうことが起こったのかという導入から始まって、それでこれを解決するにはこうこうしたらいいという部分で結論づけて、それで最後にこうしたほうがいいですよとか、あるいはこうしなさい、ここは何々が悪いからここは改めなさいというふうに自分、患者の側に寄り添って診察してくれるのですね。前の(H)病院の主治医とは(治療方針が、自分の意向や望んでいたものとは、合いませんでした)。
自分の中ではやはり大きい病院にしてもクリニックにしても環境的な問題、相性というのもあるのではないかと考えていますね。だから自分の中で今、(K)クリニックに転院して今の主治医との出会いがあったから薬も減ったし良くなっている。仕事も順調にここまでもったというくらい。『本当に病気なんですか』とおっしゃる方もいて……。
ただ、『本当に病気』という事実について触れられることも仕事の上では最近は少なくないのですね。仕事の上でも、逆にそういうメンタルの人がここまでできます、というふうに報道されたり助けられるという部分もあるので。就労というのも家族の意向や(お世話で)、順調にいっている部分もありますね。そのへんにも正直感謝していますね。」