統合失調症と向き合う

体験者の声 医療者・支援者の声 家族の声 私たちの活動紹介 イベント おしらせ
たっちさん
たっちさん
(たっち)
1963年(昭和38年)生まれ、48歳(収録時)。幻聴が聞こえるなどの症状により、32歳の時に職場の上司の勧めで精神科を受診。入院体験はなし。就労を望むも長期雇用に結びつかなかったが、就労継続支援事業所のサポートを受け、現在は、週5日1日4時間店舗に勤務し、商品出しや接客などに従事している。
movieImage
<< 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  >>
4就労支援について
Q.就労できるようになるまでを教えてください

作業所に入りました。それまでは自宅に住んで寝たり起きたりをしていて、その時は、朝遅くまで寝ていたりして、生活リズムが一定ではなかったのですが、作業所に週5回、朝9時にちゃんと来るようになりまして、そして働いて、ミーティングをして、夕方帰るという生活になりましたので、だいぶ生活のリズムができるようになりました。

それから作業所で施設外職場実習に出していただいて、朝7時ぐらいに起きて、9時には企業で働かせていただきました。で、(午後)3時ぐらいまで働くような感じでしたか、そうなりましたので、だいぶ生活のリズムが良くなりました。

作業所は2年半通わせていただいて、その後、職場外実習という形で1年か2年ですか、お世話になりました。」

作業所:「共同作業所」、「地域作業所」、「小規模作業所」と呼ばれ、主に精神疾患の患者が社会復帰を目指し、活動するところ。作業所では、簡単な内職作業や軽作業(弁当・菓子・手芸品などを作る)をしたり、自分達が作った商品の販売を行うことで、自立に役立つノウハウを身につけていく。賃金を受け取ることで、働くことへの充実感が得られるメリットもある。

Q.施設外職場実習の時はどのような気持ちでしたか

「生活リズムが変わる時には、やはり不安はあります。朝寝坊しないで行けるだろうかとか、そういう不安はありましたが、実際仕事に就いてみると、だんだん慣れてきて…。でもはじめの頃は、やはり仕事上ミスが出たりして、ちょっと仕事でうまくいかない時もありました。でも、仕事を続けているうちにだんだん慣れてきてミスも少なくなり、仕事のほうも自分で判断して動けるようになりました。

(ミスは)やはり商品を扱っている仕事でしたので、商品を大切に扱わないで破損してしまうというようなミスをしておりました。」

Q.現在の職場で働くことになったのは?

「作業所で職場を紹介していただきまして、面接を受けまして、見事面接に合格いたしまして、今の職場で働くことになりました。

面接の練習も、作業所の方がしてくださいまして、たいへん心強く思いました。

(面接は)やはり緊張しましたが、無事に入社することができましたので、非常にうれしく思っております。試用期間は3か月ありまして、その間、一応、作業所には支援していただくという形を取りながら通っておりました、仕事場から。

本採用が決まりまして、うれしかったです。やはり『やれるなあ!』ということは分かりましたので、このまま仕事を続けていければいいなというふうに思いました。(本採用から)10月で2年になります。

朝早く起きる習慣がつきました。朝5時に起きまして、職場には6時半から10時半という仕事でしたので、かなり生活のリズム(ができ)、朝早く起きるようになりました。」

Q.仕事が終わったあとはどのように過ごしていますか

「スポーツクラブに通って、体を鍛えております。

(あとは)週1回なのですが、将来旅行に行きたいなと思いまして、中国語を勉強しております。北京のほうへ行ったり、広州・杭州へ行っておいしいものを食べたり、万里の長城を歩いてみたいなとか思っております。まだ始めたばかりですので、母音が7つあったり、子音が21個あったりとか、その辺を学んだり、簡単な挨拶を学んだりしている程度です。」

<< 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  >>