統合失調症と向き合う

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井村克子さん
井村克子さん
(いむら かつこ)
昭和20年生まれの満71歳(収録時)。息子さん(46歳)が当事者で、高校2年生時に発症。元々てんかんがあり最初の受診から約10年間は「てんかん性精神病」、平成13年に「統合失調症」と診断される。専門学校卒業後、就職するが退職。母親である井村さんは会社勤めをしていたが、自身の体調不良により退職し、その後は家族としての経験を生かし、同じような家族へのこころのボランティア活動を行っている。娘さんもいるが独立している。
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8医療体制について
Q.現在の医療体制などで気になることがあれば教えてください

「今は、地域に密着した病院とよく言われますよね。今は別の病院ですけど、以前おった病院でも、地域にもっと開けた病院とか、密着した病院とかと言っておりますけど、やはり、私も30年来いろんな経験をしてきて、他の家族の方の話も聞きながら、共通する点は、主治医と家族と当事者と、常に連携を取りたい、取ってほしい。もっと密着してざっくばらんに話ができるように。『それをやってます』と言われるのですけど、家族のこの大変さを分かってほしいのですよね。

で、地域移行で、どんどん(患者を)出してきます。受皿をきちんと作って地域移行で出してくるのならいいのですけど、困るのは家族ですよ。家族もみんな、そんなに若くないんですから、そういうことももっと考えてほしいです。

どこの病院にかかっていても、やはりそういう急性期の時には、医療従事者に入ってほしいのは親の気持ちですよね。そこのところをもうちょっと制度的になんとかならんのかなと思うのです。

それともう1つ警察ですね。病院は今3か月で出してきますよね。それも、3か月経って、やはり家族ですよね、大変なのは。私も自分で経験してきた中で、警察が110番して来てくれたのに、人権問題やの制度の問題やの、受け入れてくれない病院やの、病院が受けてくれへんで連れて行けませんわ。で、『お母さん怪我していないです。怪我しとったら連れてくけど』と言われて、『怪我しないと連れて行ってくれないんですか?家を壊さないと連れて行ってくれないんですか?』と、私2時間ぐらい押し問答をしたのです。なんのための警察なんですか?と私言ったのですけど。怪我したり、殺されたりしてからでは遅いですよね。そこのところをもうちょっと警察のあり方というのを考えてほしいと思います。」

Q.息子さんは障害年金を受けていますか

「年金は受けています。2級。」

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