がんと向き合う

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工藤裕美子 さん
(くどう・ゆみこ)
ブーケ(若い女性オストメイトの会)代表
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姫路市出身。23歳(1988年)のとき直腸ポリープ切除後、直腸がんと診断され、手術を受けて人工肛門を造設。退院後、仕事や妊娠・出産など女性のオストメイトの悩みを相談する機会や情報がないことを痛感。1999年に仲間と患者会(ブーケ)を作る。年3回会報誌を発行、「どんな状況でも直接手にとって読むことができるものを届けたい」という思いで全国の会員に発送している。
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1直腸がん―23歳のとき

「昭和63年7月、痔かと思って病院に行くと『ポリープができていますので、とりましょう』と言われてとりました。そのあと検査に出すと『(ポリープは)悪性で、直腸がんです。人工肛門の手術をしますから』と言われて、8月に手術をしました。

私はまだそのとき23歳で、大きな病気をしたこともなく、周りにそういう人もいなかったので、よくわかりませんでした。『そうなのか、手術しないといけないんだな』と思いました。でもそう言われてもすぐに決められない。結婚していて、相手と義母、私の両親や周りが皆『人工肛門にしなさい』と泣いて頼むのです。『頼むから手術してほしい』と。

高校生の頃に、多分NHKだったと思うのですが『人工肛門をつけている人たちがすごく困っている』というような番組をやっていたのをひとりで見ていました。それから何年か経っていたのですが『あの人たちはすごくたいへんなんだな』というのが頭に残っていたんです。

でもそれだけ皆が『手術して』と言うぐらいなので、『手術しないといけないのかな。相当悪いのかなぁ・・・』と思って、手術を受けることにしました。」